【エピソード】

TOPIC-2

episode1: T邸の助成金

episode2: Wビルの近隣対策

我々は設計に入る前に役所へ行き建物を建てるに当たって必要な情報を収集いたします。道路の事や、排水の事、埋蔵文化財の有無を検討しなければならない地域もあります。なかには建て主にとって少々不利益かと思われる事もあります。逆に調査を進めるうちに大きな利益になることもあります。ここにその一例を紹介いたします。

 建て主は3階建ての二世帯住宅を希望しておりました。建築指導課(確認申請を提出する課)との打ち合わせが終わり、土木課で道路幅員等の調査、下水道の調査と進めていくうちに都市計画課の調査の中でこの地域が「不燃化促進事業」の地域に該当されている事が解りました。それは、避難通路を通り、避難場所まで安全にたどりつくようにその沿道や周辺の建物を火災に強い構造にしようというものです。その条件に沿った住宅をつくったことで国や都、区から合計500万円余りの助成金が得られる事ができました。

 事前調査はあらゆる関係各課を廻る事が大切です。役所は縦割り行政です、それを我々が横糸で紡いでいくのです。

 建物をつくるとき、よく近隣の問題に巻き込まれます。
本来 近隣対策は設計事務所の仕事ではないのですが、お手伝いをすることがあります。

 この例は、3階建ての集合住宅を建てる時の話です。
 ある日、建築指導課の課長から電話がありました。確認申請を提出中だったため内容の指摘事項と思いきや、お隣さんから「建設断固反対!」と興奮気味の電話があった、と。感情的な文句だけに役所も困り果てているようでした。クレームは迅速対応が大切。急遽 建主と隣のお宅へ。その日は、お隣さん 口をへの字に曲げ 進展なし。数回伺い、納得していただきました。実は お隣さんの職業は大工さんだったのです。

 家づくりは、自分の敷地に建てるのではなく、その街に建てると考えられるのではないでしょうか。地域の方と仲良く 楽しい生活をすることが「家づくり」には大切なことと考えます。