日本クラインガルテン研究会の概要
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1.設立趣旨(1989年当時)
クラインガルテンは、欧州市民の豊かさを代表する市民農園として機能している。その規模・施設は、わが国の市民農園と比較できないほどの内容をもっている。わが国でも「物の豊かさ」から「心の豊かさ」へと社会的価値観の変化に伴い、真の豊かさが人々の生活する地域社会にこそ立脚しなければならないと考える。
なぜならば、人々の豊かさは、経済的に過剰な負担や生活基盤からの逃避からもたらされるものではなく、普通の生活の中に豊かさを実感しなければ真の豊かさとはいえないからである。
クラインガルテンは、市民リゾートや地域社会における仲間づくりのコミュニティ機能、高齢者の予防医学的側面、土に親しみ作る喜び、子供の教育、自家製の新鮮で安全な収穫物の栽培など、欧州の市民の生活の豊かさの象徴として機能している。
日本クラインガルテン研究会は、欧州の市民農園の実態等を調査研究し、わが国の国民ニーズに即する市民農園の研究を行い、その成果を全国的な実践活動に反映することを目的とする。また、クラインガルテンの精神や形態における自然と人間、地域活性化との関わりについても研究し、農業やみどり空間を媒体としたコミュニケーションづくりを目指したい。
2.活動目標
研究会の設立から14年が経過し、わが国における「クラインガルテン」の認知も進み、全国各地に整備される市民農園は、形態的にも運営的にも研究会設立当時と比べて格段の差異がある。そして、欧州で隔年に開催される「市民農園国際会議」の主要議題が、社会情勢により変化していくように、当研究会の市民農園普及活動における役割も、設立時点と変化を余儀なくされている。
現時点における当研究会の主要活動目標は、次の通りである。
@市民農園運動の推進:シンポジウム・研修会の開催、講演・出版・寄稿、機関紙やHPの開設、国際的窓口など
A日本型クラインガルテンの研究・提案:国内外の市民農園関連情報の収集と分析、課題解決の研究、計画づくり、コンサルティング、国等機関の検討委員会への参加など
B組織の強化:各地の関連組織との連携強化、市民農園利用者組織の設立、運営資金の確保、国際組織への加盟など
3.活動内容(2003年4月現在)
●研究会発足
平成元年(1989年)4月
●欧州市民農園等の現地調査
平成元年の5月から平成14年8月までに、
ドイツを中心とした欧州諸国の市民農園調査を18回実施
●市民農園国際会議に日本代表として出席
@平成6年8月 ウィーン会議(オーストリア)
A平成8年8月 ドレスデン会議(ドイツ)
B平成10年8月 ブリュッセル会議(ベルギー)
C平成12年8月 ローザンヌ会議(スイス)
D平成14年8月 ヨーク会議(英国)
●市民農園に関わるシンポジウムの開催
@平成元年11月 第1回「農のあるまちづくりシンポジウム」
東京 日本青年館 木村尚三郎氏ほか
A平成2年11月 第2回「農のあるまちづくりシンポジウム」
山梨 清里清泉寮 山口力男氏、船木上次氏ほか
B平成6年2月 市民農園国際シンポジウム「豊かな社会と市民農園」
東京 世田谷 ウィリー・マース氏、木村尚三郎氏ほか
C平成6年2月 市民農園国際シンポジウム岡山大会
岡山 岡山 ソゥーレン・クロンショー氏、ライナー・ブリンクマイヤー氏、
利谷信義氏ほか
D平成6年2月 市民農園国際シンポジウム東京会場
ウィリー・マース氏、樋口恵子氏、武内和彦氏ほか
●研修会の開催
設立から約3年間程度、会員の情報・知識の共有を図るため、ほぼ毎月定例勉強・情報交換会を開催。内容は、欧州の市民農園最新情報(研究会会員)、市民農園整備促進法や事業の解釈(農林水産省担当者)、児童教育と農業体験(小松恒夫氏)、環境と国土計画(全総委員)ほか。
近年は、他団体と共催で、「市民農園セミナー」(園芸福祉普及協会と共催)、「都市における市民農園セミナー」(東京農業大学総合研究所研究部会と共催)などを開催。
●普及活動
@情報提供活動:クラインガルテンの基礎的情報や先進地の紹介、
講演、雑誌等からの原稿依頼、マスコミ等からの取材協力
A市民農園開設・利用相談:既設や開設を計画している自治体等からの相談、
コンサルティング、利用希望者への対応など
B教育機関への協力:大学(日本獣医畜産大学・秋田県立農業大学等)での講義、
卒業論文の指導(つくば大学・日本女子大学・東京農工大学等)など
C検討委員会への協力:国および地方自治体、関係機関等における
市民農園関連検討委員会の委員委嘱(全国遊休農地解消対策連絡協議会、
都市農村交流推進方策検討委員会等)
●出版等
@発刊 ビデオ「クラインガルテンからの報告」 平成2年刊
A協力 「田園環境創造論」 笹山登生著
「クラインガルテンの世界から」 「市民農園でまちづくり」
全国農業協同組合連合会刊 ほか
4.組織構成(2003年4月現在)
当研究会は、任意団体のNGOであり、組織の役員は、代表幹事1名、幹事および顧問若干名で構成する。当研究会と連携する日本各地の研究会の代表幹事は、日本クラインガルテン研究会の幹事を兼任する。なお、現在、組織形態の改正を準備していることから、新規の入会を行っていない。